
絵日記
夏休みの出来事を絵と文章でつづる絵日記は、なかなか手ごわい宿題でした。
何しろ、毎日のように事件や出来事があるわけでもなし、文章は書くことが出来ても絵にするのが難しかったり、その反対であったり…。何日か、絵日記を休んでしまった後がまた大変です。絵日記だけは、誰かに手伝ってもらうことができません。頼りになるのは自分だけ、というのが辛いところ。クレヨンを手に、白い日記帳とにらめっこしていた幼い自分を思い出すのです。近ごろ、絵日記ならぬ絵手紙が幅広い年代の方に人気で、毎日書いている強者もいるとか…。宿題の絵日記にてこずっていた者は、絵手紙を自ら毎日書き続ける人を、ただただ尊敬するのです。
縁台
路地に出した縁台で、甚平やすててこ姿のおじさんが将棋を指している。
そんな光景が、昭和の下町にはありました。暑ければ風とおしの良い場所で涼んだり団扇や扇子で風を送った時代、縁台は、近所の皆が涼んだり、休んだり、おしゃべりに時間を忘れる、コミュニケーションの場でもありました。また、どっしりと据え付けられるベンチとちがい、縁台は、暑さを感じるようになったら軒下や路地へ出し、いらなくなったら片づけられる、フレキシブルな扱いやすさも備えています。最近では、和風の食事処などで腰掛けにしているほかはあまり見かけませんが、ちゃぶ台と同様、狭小な日本家屋にぴったりな、用途の広い、便利な家具だと思いませんか?
海水浴
子どもはもちろん、大人にとっても、海水浴は待ち遠しい夏のイベント
海に行く日が決まったら、うきうき、ソワソワ、楽しみで落ち着かないものです。新しい水着やサンダル、日焼け止めクリームにサンオイル、レジャーシートにパラソルに、クーラーボックスの中身も充実させて、となれば、一泊旅行より大きな荷物が出来上がります。肌は丈夫、という人も、日焼けすると真っ赤になってしまう肌の弱い人も、紫外線対策を万全に。ひどい日焼けは火傷と同じ。何時間も直射日光を浴びるのは禁物です。サングラス、つばの広い帽子、白いTシャツ、パーカー、日傘にパラソル…。とにかく思いつくだけ持参して、海水浴を楽しい思い出にしましょう。
蚊取り線香
うずまき状の形が特徴的な蚊取り線香は、除虫菊を原料にして作られる、日本古来の蚊遣り。
虫よけです。今では見かけなくなってしまいましたが、豚をかたどった陶製の蚊取り線香入れが、縁側でうすい煙が立ち上らせていたものです。風鈴の音色とともに、蚊取り線香の煙と匂いは、静かだった日本の夏の夜の象徴でした。形こそ違いますが、蚊遣り(蚊いぶし)が古くから使われていましたし、数十年前まで、「蚊帳」は夏のあいだ欠かせないものでした。蚊にさされないかわり、蚊遣りが煙かったり、虫も風も通さない蚊帳のせいで寝苦しかったり、快適ではなかった古きよき時代の夏の夜。不便なりに、五感で夏を感じたものでした。